葬儀後の納骨と埋葬
お葬儀の後、火葬がすみ自宅へ持ち帰って祭壇に安置したお骨は、あまり長く家に置かないほうが良いといわれています。遅くなったとしても一年以内に納骨か埋葬をすませたほうが良いでしょう。
納骨と埋葬は本来、意味が違うもので納骨とは、遺骨を納骨堂におさめることをいい、埋葬は、墓地におさめることをいいます。
納骨と埋葬の方法
仏式の納骨・埋葬の方法で、一番多く行われているのは、遺骨が自宅に帰るといったん後飾りの祭壇に安置し、初七日(しょなのか)・二七日(ふたなのか)・三七日(みなのか)・四七日(よなのか)・五七日(いつなのか)・六七日(むなのか)・【七七日(なななぬか)四十九日】にそれぞれ法要を済ませたのち、墓地に埋葬します。他には、火葬したその日だけ自宅へ安置し、翌日に寺院に遺骨を預け、毎日供養していただき、三十五日もしくは四十九日の忌明けに法要を済ませ墓地に安置する方法か、近年は墓地を用意せず「永代納骨(永代供養)」を望まれる方も多くなりました。
埋葬と納骨式
埋葬・納骨式はしめやかに行われるもので、故人の遺族や近親者、ごく親しい友人・知人の立ち合いで行われます。その際、列席を依頼した人のために送迎車を用意するとよいでしょう。埋葬・納骨式に用意するものは、焼香道具・花・ロウソク・桶に水を入れ柄杓も用意します。墓地で貸し出していただけるものもありますので、あらかじめ確認しましょう。また、浄土真宗以外の各宗派では、埋葬式の当日に喪主や参列者は供養に卒塔婆を立てる習慣があります。これは、参列者が前もって僧侶やお寺の関係者に「卒塔婆料」を渡し事前に用意するべきものですが、近年ではその風習も薄れ喪主側が立てる場合が多いようです。
最後に埋葬・納骨式がとどこおりなくすみ、お墓の清掃もすませたら、参列者の労をねぎらうための酒食の席を設けます。会場は特に決まりはありませんが、自宅やお寺、料理屋などを使うのが一般的です。その際、僧侶が参加される場合は、必ず上座に座っていただきます。喪主は、会食に先立って挨拶を述べます。